【2/3】いきなり彼女の部屋へ合鍵で入ったら、彼女が全ネ果で冷蔵庫から飲み物を取り出そうとしてた。 彼女は『ごめん!・・・ちょっと出てて!』と… 奥に誰かいるんだろ!!


ほんとなら眠れないような状況だろうけど、
真理の温もりで安心したのか、
それともよほど疲れてるのか、程なく眠った。
真理は眠ったかどうかは知らない。

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 590 g4hs4hZbtQ 2005/08/26() 10:46:57 ID:U5uKTYdi0
どんなに辛かろうが液は来る。
目が覚めると、やっぱり真理は隣にいた。
あー、現実なんだと思うと、なぜか気が重くなった。

真「あ・・・おはよ・・・」
かすれた声で真理が言う。

俺「ん・・・おはよ。
  今日は新幹線で帰るか?それともバスにするか?」
真「あ・・・ん・・・と・・・もう一日居たい」

俺「んー?でもヒデ待ってるだろ?」
真「彼は大学だから・・・今日はいないよ」

俺「でもさ。たぶん真理のこと心配してるさ。
  ・・・夜に飛んでくるんじゃないか?」
真「でも、雅人と居たいよ・・・」

俺はどうしたらいいのか分からない。
そりゃあ真理と居られたらいいけど・・・

俺「ん・・・わかった。今日は俺とデートしよう・・・
  でも、明日は帰ろう、な?」

真「ごめん・・・ありがと・・・」

なにがごめんで、なにがありがとなんだか。

708 590 g4hs4hZbtQ 2005/08/26() 10:57:00 ID:U5uKTYdi0
俺「デートだから、ちょっと付きい合って欲しいトコがあるんだ」

俺は真理を病院に連れて行った。
通院日だったし、現実を突きつけた。
先生は俺の大先輩(高校のOB。つっても、もういいかげん爺jさん)で、
「彼女です」なんて紹介したら、
「やってるなー」とか訳のわかんないこと言ってた。

真理は病院から出た後、暗い顔をしてた。
当然だわな、これが現実ってもんだ。

俺「ごめんな・・・これが今の俺」

真「うん・・・話を聞いて分かったつもりなんだけど・・・」

真理は声を出さずに泣き始めた。
俺は真理を抱きしめるしかできない。

俺「ま、腹減ったら暗くなるし・・・飯いこ、飯」

真理の好きだったパスタ屋へ行った。
いつものランチを頼んで食べたけど、お互いに会話するでもなかった。
なんか二人で黙々と食べた。

そして なんとなくいもつものデートコースを回って、
アパートへ帰ってきた。

夜に真理と頑張ろうとしたけど、やっぱり起たなかった。
二人で苦笑いして寝た。

次の日、真理は高速バスで帰っていった。
「長くいるとつらいから」って、朝一のバスで。
どうなんのかな、俺達。

710 590 g4hs4hZbtQ 2005/08/26() 11:08:25 ID:U5uKTYdi0
真理が帰ってしばらくして。電話が鳴る。

真「雅人?」

「おー、真理か。どした?」

「体、どう?」
「どうもなにも、先生にお任せ」

「そっか」

俺「ヒデは来た?」

「うん」

「・・・やった?」
「・・・うん」

「・・・そっか・・・気持ちよかった?」
「・・・うん」

何自虐的なこと言ってるか計、俺。

真「ね、雅人!」

「ん?何?」

「あの・・・よかったら・・・」
「ん?」

「早く、私のトコへ、来て・・・お願い」

俺「そう言われても・・・ヒデいるだろ?」

「あの!・・・来て欲しいの・・・雅人に・・・会いたい・・・」

真理の気持ちは固まったんだろうか。
それにしたってちょっと行くのは憚られる。

俺「じゃあ、近いうちに行く・・・来週は無理だから、再来週」


真「え?・・・うん!・・・待ってる・・・必ず・・・待ってる」

俺「じゃ、待っててよ」

「うん」

「じゃ、また」
「うん、また」

相変わらずピクリともしない自分のティンポを伺う。どうしたもんか。

711
 590 g4hs4hZbtQ 2005/08/26() 11:22:14 ID:U5uKTYdi0
それにしても真理はよく電話をかけてくる。
他愛もない話ばかりだけど。

今までの連絡のなさを埋めるみたいに。
たぶん俺の体が心配なんだろうけどさ。
これって愛情じゃなくて情なのかな、なんてことも考えたり。
でも真理が精一杯俺を励ますので、少しずつ自分のティンポも復活してきたw

2週間経って、約束通り真理のところへ行く。
でも今までみたいなウキウキはなく、どんより鬱を感じつつ。
アパートにはバイクはなかった。当然だよな。元彼来るんだし。

真「雅人!・・・会いたかった・・・」

真理が抱きつく。そしてキス。
今までみたいなラヴラヴは感じないけど、
でも ちょっと嬉しいと感じるようにはなった。

真理の部屋で真理の手料理を食べ、
一緒に風呂なんぞ入り、寄り添ってテレビ見たり。
なーんだ、いつものラヴラヴカポーじゃん。
そんなとき、ピンポーン、と。

真理が玄関に出て、固まる。俺は敢えて行かない。
真理が何かを言ってドアを閉める・・・

俺「ヒデ?」

「・・・うん・・・」

急に部屋の空気がよどんだ。

724 590 g4hs4hZbtQ 2005/08/26() 13:16:41 ID:U5uKTYdi0
俺「俺が来ること、ヒデに言ってなかったの?」

「うん・・・」
「なんで?・・・もちっとうまくやりなよ・・・」

真「違う!・・・そうじゃ、ないの・・・」

真理は震えながら続ける。

真「言えなかったの・・・雅人のこと・・・
  ヒデとやめたいってこと・・・」

俺「・・・んー・・・言えなかったって・・・
  それで済む問題じゃないだろ?」

真「雅人のこと考えるとつらいの・・・一緒にいたくて・・・
  でもヒデに甘えてしまうの。
  ヒデ暖かくて、つい拒めないの・・・」

俺「・・・」

真「ヒデとエッチして、すごく後悔する・・・
  雅人じゃないんだって・・・でも、雅人・・・」

俺「・・・俺、さ。お人好しじゃないし。
  ヒデのことは許せない。
  別れてよって いつも思ってる」

真「うん」

俺「でもそれ言うの俺じゃないだろ?・・・真理が言わないと」