帰宅したら、見知らぬ男と土下座をして出て行った母がいた。すっかりやつれているのに母は笑っていた。おもむろにカバンから包丁を取り出して、そして俺に向けてきた。

今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その8
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1434008877/
547: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:11:00 ID:Ek4
高校時代に母親が浮気した
日曜日部活から帰宅すると見知らぬ男と母と
テーブルを挟んで座る父に
謝りながらも結婚したいから別れてくれと訴えていた

俺はその光景を見てしばし呆然としたが、
その男になぐりかかると父に止められた

男も母も俺に向かって土下座をしだしそのまま帰っていった
寡黙な父は「もう母ちゃんはいない、すまんな」
と一言言ったきり何も言わなかった
俺は泣いた

548: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:15:05 ID:Ek4
俺は部屋に閉じこもったが夜になり今のテーブルの上に
男が置いていった名刺があった

俺はそれを握り締めて親友の家に行った
親友の家には俺たちの兄貴分でもある先輩もいて
俺の話を聞いてくれた

先輩は、それでお前はどうしたいんだ?と聞いてきた
俺は、あいつらぶっころしたい、と言った
先輩は、ころすのはいかんけど
お前なりのケリはつけなきゃいかんよな
と言ってくれた

先輩の家も母親が浮気をして逃げていたせいか
俺の話を朝まで聞いてくれた
 
549: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:18:45 ID:Ek4
翌朝、俺と親友と先輩は三人で名刺に書いてある会社に乗り込んだ
地方都市だが一等地にあるビル1棟を持ってる立派な会社だった
乗り込んだ俺たちは浮気したババアと浮気野郎を出せ!!
と喚き散らした

すぐに警備員に取り押さえられ警察も来た
俺たちはビルの詰所に連れて行かれ事情を聞かれていると
男の上司とやらが浮気男を連れて事情を聞きに来た

550: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:24:33 ID:Ek4
男の顔を見てブチギレる俺を止める先輩たちと
土下座する浮気男で詰所はカオスだったと思う

落ち着いた俺に浮気男の上司が話しかけてきた
うちの社員が申し訳ないことをした、君はどうしたい?と

俺は即座に、そいつと母をころしたい!と叫んだ
悲しそうな顔をしたその上司は俺に
君のような将来ある子にサツジンはさせることはできない

君のような子をこういう行為に
はしらせてしまった社員をおいていることを
私は君にお詫びする、できる限りのことはするから
信じて欲しい、と言った

そして浮気男には君の軽率な行為が一つの家庭を壊し、
前途ある若者の将来も壊そうとしている
この状況を見てどう思うんだ?みたいなことを言った

551: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:27:40 ID:Ek4
後に知ったがその上司は
その会社の支店長さんだったそうだ
そしてその人が警察に事情を説明してくれて
俺たちは無罪放免となった

そして帰りにやけを起こして何かあったらいけないと
俺たちを社用車でそれぞれ家に送り返してくれた

そしてその夜、その連絡が行ったであろう父親に
なぐられた
俺は納得が行かずになぐり返そうとしたら
父が泣きながら俺をなぐってるのに気づいて
俺は父に泣いて謝った

552: 
名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:30:49 ID:Ek4
お互いが落ち着くと父は俺に説明し始めた
悪いのはバツイチ独身と嘘をついて男を騙した母であって
あの男は母の被害者でもある、
だからお前も許してやれ、とのことだった

もちろん俺は納得できなかったけれど、
父のこの時の悲しそうな顔を見て
それ以上何も言わないしやらないことにした

553: 
名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:35:27 ID:Ek4
それからしばらくして学校から家に帰ると母がいた
すっかりやつれた見た目になっていたが俺は構わず罵倒した
シネだのさんざん言ったと思う

母は笑っていた、そしてカバンから包丁を取り出して
俺に向けてきた
俺は抵抗したが軽くはないケガを負った
苦し紛れのけりが母に入り吹っ飛ぶと急に母は逃げ出した

俺は父に連絡をした
憎くても警察に電話してはいけないという一心だった
だが、電話で父は俺にこう怒鳴った
バカ野郎、すぐに救急車を呼べ!今から俺もすぐに帰る

父が俺を心配してると感じて
電話口で泣いて救急車を呼んだ

554: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:39:23 ID:Ek4
父が呼んだのか、病院が呼んだのか
手当が終わると警察に事情を聞かれた
となりでは父が全て正直に話せ、
と優しく諭してくれた
みっともないが俺は父がいる安心感で
泣きながら警察に全て話した

話が終わると俺を事情聴取していた警官が
辛いことをすまなかった、
でも君のお母さんはさっき自首してきたそうだ
お母さんも悪いと感じているんだ、お母さんを恨んではいけない
というようなことを言われた

556: 名無しさん@おーぷん 2015/07/24()10:46:25 ID:Ek4
父と相談して俺は被害届は出さなかった
警察も家族喧嘩と処理すると言ってくれて
母親は牢屋に入ることにはならなかった

その数日後に浮気した男があの上司と改めて謝罪に来た
上司は男を首にしますか?
と聞いてきたが俺と父はもうどうでもいい、と答えた
浮気男と上司は、寛大なお心に感謝します、と言い
男は泣いて土下座していた

上司は、いくら寛大に許していただけても
会社としてはそうはいかない
部署を移動してしぬ気で働いてお詫びしなさい
と金の入ってるであろう包を父に渡した