突然嫁が、「浮気をしました。相手とはもう会っていません。あなたが知りたいことには全て答えます。隠すつもりはありません。」と、久しぶりの行為の後に衝撃の告白をしてきた…
自堕落な生活のおかげで前の仕事のときに来ていたスーツが入らない。
スーツや靴、カバンを買い揃える金がもう残ってなかったので借金をした。
それから仕事にも慣れ、契約もそれなりに取れるようになった。
就職してから2年ちょっとたっていた。
離婚してから5年。
嫁はどうしているんだろう?気になるようになった。
もう再婚して幸せになっているかな?そんな事を思うようになり、あるとき仕事の合間に嫁の実家のそばまでやってきた。
声をかけたりするつもりはなかったし、どうこうしたい気持ちもなかった。
ただただ気になっただけ、そんな言い訳をしていたと思う。
嫁の実家のあった場所には新しい建物がたっていた。
ゆっくり家の前を通ってみると、全く知らない標札の名前、庭で子供と一緒に土いじりをしている女性。
嫁じゃない。全く別の人。
嫁はこの土地を売って何処か行ってしまったんだろう。
なんでかわからないけど、車の中で大泣きした。
それから縁を切られた俺の実家に寄ってみた。
呼び鈴を押すと、随分と痩せてしまった父親が出てきた。
俺は父に謝罪をして、今はしっかり働いていることを伝えた。
父は「そうか。わかった。母さんにも伝えておく」と言った。
「母さんは?出かけてる?」俺が聞くと父は少し考えてから「上がりなさい」と言った。
母親は癌を患って入院していると父から聞かされた。
「なんで知らせてくれなかった?」
「お前とは縁を切ったから」冷たく言われた。また泣いてしまった。
102 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/03(木)
23:58:41.35 0.net
入院している病院に向かった。
縁を切られて以来、母に会った。でも母はほとんど眠っていた。
母の横には、母の世話をしてくれている嫁がいた。
なんでお前がここにいるのか?
どのつら下げて俺の親の近くにいるのか?
バカな俺は嫁に突っかかっていた。
で、父にひっさしぶりに殴られた。
嫁は離婚した後、何かと俺の実家に顔を出していたらしい。親の話し相手になったり、食事の世話をしていた。
俺が金の無心をして親に縁を切られたあの日も家の中にいた。俺が帰った後、父母と三人で泣いたと父が教えてくれた。
嫁は一人では広すぎると実家を売って、俺の実家と母の入院先の病院との中間でアパートを借りて一人で暮らしていた。
何かあると母の面倒をみたり、父の話し相手になっていた。
「あなたとはダメになってしまったけど、あなたのお父さんやお母さんは大好きだから。」それが理由だった。
103 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
00:03:44.65 0.net
多分治療費などの金銭的な援助もしていたと思う。
今でも嫁は絶対に認めないが、その後父が亡くなるときに教えてくれた。
「嫁子を泣かしたら、お父さんがお前を殺しに行くから」
父がまだ意識ある頃に俺の耳元で言った言葉。頭が上がらない。
104 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
00:24:23.57 0.net
それから俺も母に会いに病院に通った。
当然嫁とも顔を合わせるが、あまり会話はしないようにしていた。
忘れることができていた浮気の件を思い出してしまうから。
嫁もそれを感じたのか会釈をする程度だった。
それから数カ月で母は息を引き取った。
父は声をあげて泣いていた。
嫁も唇を噛みながら声を押し殺して泣いていた。
そういえばこいつって、いつもこんな泣き方だったな、そんなことを思ってた。
葬儀が終わって遠くから来ていた親戚たちがホテルに戻り、セレモニーホールで三人になったとときに父が打ち明けた。
「お父さんな。胃癌なんだ。もう長くない。」
俺も嫁もパニック。
そんな中、父は嫁子に俺を許してやって欲しい、この馬鹿息子と復縁をして欲しい、私はもう孫を見ることはできそうに無いけど、可能性があるなら病気とも戦うつもりだ、そう言った。
結果的に言うと、この時の父のカミングアウトは半分正しく半分は嘘だった。
胃癌であるかどうかはまだわかっていなかった。
ただ体調が悪く、食欲がない、体力が急激になくなり体も痩せてしまっていた。
後に本当に胃癌との診断が出ることになる。
「お父さんは疲れたので一度家にかえって横になる。二人でしっかり話し合ってくれ。」
父はそう言ってタクシーで帰って行った。
105 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
00:27:20.87 0.net
不倫した嫁を受け入れ続けたご両親が偉いな
106 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
00:39:28.53 0.net
「…おまえ、どうするの?」
ずっと嫁が黙っていて、思い空気に耐えられなくなって聞いた。
「あなたは私を許せるの?」
「そんなの、わかんないよ…」
そんなやり取りをしていた。結局話し合いにはならず、俺は眠った。
嫁は母の顔を覗き込んで何か話しかけていた。
ドタバタした母の葬儀も一通り終わり、俺は自宅に戻った。
「もう一度、やり直そう」
自信がなくて言えなかった
107 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
00:54:26.53 0.net
それから時折父に会いに実家に行くようになった。
嫁とはどうなったかを聞かれたが、そんなに簡単には進まない、彼女にだっていい人がいるかもしれない、そんなようなことを話した。
嫁は俺と離婚した後にすぐ、父母に会いに来た。
俺さんを裏切りました。
もう合わせる顔がありません。母が残してくれた土地を売って違う所に行こうと思うます。
私が全て悪く、俺さんには何も落ち度はありません。
そんなことを言いに来た。
母さんは嫁子さんを娘のように可愛がっていたからな、いつでも遊びに来なさいと言って責めなかったよ。父が教えてくれた。
それからは嫁と会うこともなく、更に1年を浪費した。
父が体調を崩し検査を受けた結果、胃癌だった。隠れているたちの悪いものだったらしく、治療の効果は期待できないと言われた。
108 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
01:15:04.77 0.net
携帯がなった。知らない番号からだった。
「嫁子です」嫁からだった。
「お父さんのこと、聞きました。今日会えませんか?」
俺は少し躊躇したけど、仕事終わってから会うことにした。
「お母さんの時のように、お父さんのお世話をしたいです。お願いします」
「あ、いや、それはこっちからお願いしたいくらいで。そんな頭を下げないで。お父さんもお前が来てくれたら嬉しいから。こちらこそお願いします。」
そんな会話をした。
嫁の要件は本の数分で終わった。その後は会話がなく、少し気まずかった。
「じゃあ、もう帰ろっか」
居た堪れなくなって切り出した。
「あの、もう一つ話があるんです。」
「ん?何?」多分あの話なんだけど。
「あの、言いにくいことを言いますね。お父さんの言ってたことをしてあげたい。
形だけでいいです。私と復縁する形にしてくれませんか?
私と一緒にいると嫌なことを思い出すでしょうし、あなたには辛いことかもしれません。
でもお願いします。私をそばに置いてくれませんか?」
109 :名無しさんといつまでも一緒 :2014/07/04(金)
01:20:49.73 0.net
結果的に俺は実家に戻ることになった。
母の面倒を見れなかった後ろめたさもあった。
そして嫁も同居した。
部屋は余ってたし、形だけ、ということで、父にその日が来るまで、嫁と復縁することになった。
父は喜んでいた。
孫は期待できそうにないなぁと言っていたからばれていたんだろうけど。
そんな父はあっという間に亡くなった。



