【1/2】婚約者の浮気が発覚。即日破局を迎え、俺はすぐに同棲中の家を出た。夜中3時段ボール2個の荷物を実家に送り、新幹線で地元に帰った。昇る朝日が眩しかった。
2011年3月
第一回口頭弁論の期日がきた。
まず99%Mは欠席するだろう。
開廷の10分前に今回の事件を担当する法廷の前へ行き、ファミレスの座席予約表のような書類の、自分の事件欄へ原告として名前をサインした。
被告の欄は空白だった。
開廷五分前になったので、傍聴席に入って待機した。
ちょうど前の事件が閉廷して、自分の事件番号が呼ばれたので法廷に入る。
傍聴席から見て左側の原告席へ着席し、開廷時間になった。
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:07:48.37
ID:EeZXt1zf0
書記官「次です(書類を裁判官に渡す)」
裁判官「えー平成22年(エ)第○○○○号損害賠償事件」
裁判官「付郵便送達だね?(俺の方を向いて)」
自分「はい」
裁判官「被告は欠席、原告は訴状の通り陳述しますか?」
自分「はい、陳述します」
裁判官「判決は追って送達します。はい閉廷」
裁判所を出たあと、自宅へ戻る前に比較的うまい魚が食べれる回転すしに入って、ランチタイムを過ぎたガラガラの店内でビールを飲んだ。
191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:08:55.49
ID:Pom3x/lF0
裁判って結構淡々と終わるんだな
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:09:16.31
ID:11fwF5lS0
>>191
ドラマじゃないからな
196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:09:53.83
ID:EeZXt1zf0
2011年4月
判決が送達された。
主文
1 被告は,原告に対して,金100万円及びこれに対する平成22年○月×日から支払い済みまで年5パーセントの金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを5分し,その3を被告の負担とし,その余は原告の負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行できる。
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:11:48.60
ID:EeZXt1zf0
2010年5月
裁判所へ差し押さえに必要な書類の請求をした。
差し押さえの前に、この判決の債務を払う気があるかを通知書としてMの自宅へとMの実家へ送った。
Mへは、100万を一気に払えないならば分割でもいいこと。
誠意を見せて謝罪し、支払いの計画を提示するならば債務を減額してもいいことを通知した。
Mの実家へは請求では無く事実と自分の連絡先を通知し、任意に代理弁済を促すように交渉する為に。
債務者以外の第三者(この場合は親)へ債務の請求をするのは違法となるので注意が必要。
その後Mからメールがきた。
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:14:17.60
ID:EeZXt1zf0
「仕事場も巻き込んで親へも連絡して非常に迷惑」
「一切払うつもりは無い」
「ほんとに迷惑で気持ち悪いからやめて」
と言った内容だった。
親からも一切連絡が無いので、払う気が無いことを確認できた。
ならば取る手段は明確。差し押さえを決意した。
234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:14:58.04
ID:EeZXt1zf0
差し押さえには三種類ある。
① 債権差押
② 動産差押
③ 不動産差押
不動産は無いので論外。
なので、①及び②の差押をすることになる。
① は、Mがもつ債権を強制的に差し押さえて第三債務者から支払いを受ける方法だ。
説明すると、Mは俺との関係では100万円の債務者であり、俺が100万円の債権者となる。
そして、普通の人間は何かしら債権を持っている。
例えばMならば、勤務先の○○株式会社に対して「給与を受け取る債権」を持ち、××銀行へは「預金を受け取る債権」を持っている。
この場合の××銀行や○○株式会社は俺から見て「債務者の債務者」と言える。
「債務者の債務者」のことを俺からみて「第三債務者」といい、その「第三債務者」から本来ならばMが受け取るはずの支払いを強制的に自分へ支払わせることができる。
これが①の債権差押。
ほかにも保険や敷金なんかも差押することができる。
236: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:15:23.42 ID:zLyEBIJJ0
これはメシウマwwwww
238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:15:31.17
ID:bnuxi+e30
迷惑で気持ち悪いワロタ
裁判で決まったことだっつーのにw
241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:15:57.77
ID:/AGIdhi10
自分も本気で怒ったらこれくらいやっちまいそうで怖いわー
242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:16:03.04
ID:EeZXt1zf0
②は、動産(家具、テレビ、現金、PC、自動車)を実際に自宅へ行き差し押さえる。
ナニワ金融道で真っ赤なテープで「差押」と家中のモノが貼られているシーンがある。
娘のピアノを守るために、母親が債権者(ヤクザ)に車へ連れて行かれカー行為を強要されるシーンも記憶している。
差し押さえと言ったらこれを想像すると思う。
しかしこの動産差押は、一昔前は旨みがあったけど現在は全く差押できないのでやる価値が薄い。
どういうことかと言うと、「差押禁止動産」というのが民事執行法に規定されていて、はっきり言って普通の家庭に動産差押に行っても二足三文にしかならない。
その二足三文のために書記官の日当払ったり印紙代払ったりすれば赤字になる。
しかし、この動産差押は精神的にくる。
いきなり家に行って、居留守でも使おうものなら鍵屋を共にして無理やり開けさせ勝手に入ってしまう。
だから二足三文で赤字になろうが、動産差押は去年の9月に復讐を決意した時からやるつもりでいた。
銀行口座は知っている、職場も知っている、住所も知っている。
この三つから攻めることを決め、その準備を始めた。
248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:16:43.28
ID:rBtigvbq0
ついに差し押さえか
263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:18:23.95
ID:gIYPX1JY0
金より精神ダメージを取るとか
>>1
は出来る子
267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/12(火) 03:18:31.82 ID:EeZXt1zf0
2011年5月
銀行と職場と自宅から差押する為に必要な書類の作成と、それに必要な添付書類を集めて一式揃った。
順番としては、まず銀行へ、その後職場へ、その後自宅へという流れで差押をする。
何よりも銀行への差押を優先しないと、職場や自宅に差押をして悟られると預金を全部下ろされてしまうからだ。
都合のいいことに、来月には子ども手当の支給日がある。
その子ども手当が支給される当日を狙って調整し、差押できるように算段する。
そしてすぐに職場への差押をする。
職場は去年の送達の際にMを隠蔽して裁判所書記官へ虚偽の申告をした。
行為PからMのプロフィールも消した。


