【4/8】嫁が静岡市に出かけた。用があって嫁に電話すると、バックに駅の構内放送が聞こえた。 “4時??分発 中津川行きの急行が…” 路線を調べても静岡にいないことは明白だった。
757: 中津川 ◆jIzn4ThRRKxt:2011/04/02(土) 20:56:20.91 ID:俺が、待ち合わせの時間の少し前に行くと、ミンミンはすでに来ていて、俺たちがよく来てた頃のいつもの席で一人で酒を飲んでいた。料理も注文してあって、すでに何品かテーブルの上にならんでいた。 俺が、なじみの店主に、愛想よく声をかけられながら前の席に座ると、彼女は上機嫌で、にっこり笑って 「ねえ、超無知、あんたここ来るの久しぶりだよね。私は今も時々一人で来てるんだよ。」 「最後に二人で来たのっていつだっけ?」なんて話しかけてきた。 俺が彼女とその居酒屋に行ったのは、今から約1年半ほど前、嫁との結婚が決まって、そのことをミンミンに話した時。 そうしたら、ミンミンがどうしても嫁に会わせろと強行に迫るから、しかたなく会わせたら、ああなってしまった。 俺も酒で喉を潤し、そんな話をひとしきりした後で、急にミンミンは真顔になって切り出してきた。 「先週の土曜日に、あんた達がデートしてる間に、あんたん家に興信所の人間を何人か行かせたの」 「それで、いろいろ探させた上で、カメラや盗聴器、レコーダーなんかを設置してあるのね。」 「それで、探してる時に、押入れの天井裏からこんなものが出てきたの、とりあえず見て」 そう言って、ミンミンはA4サイズの封筒を俺に差し出した。 758: 中津川 ◆jIzn4ThRRKxt:2011/04/02(土) 20:58:15.49 ID:中には、数行だけしか使われていない、嫁の通帳のコピー。 口座開設の時に1000円、そして次の行には知らない男の名前で500万の振込み。 そして次の行には数ヶ月前の日付で、嫁と浮気した元上司の名前で300万の振込み。 そして、見知らぬ50歳ぐらいの男と嫁が、ホテルと思しき部屋のベッドで、ほぼ全裸で映った写メのプリントアウト数枚。 同様に、嫁と元上司のものが同じく数枚。 俺は、それまでと違い、はっきりとした形で嫁の浮気という事実を目の当たりにして、動揺した。激しく。 なにがなんだかわからないことが、余計に苛立ちと怒りを増していた。 そしてミンミンが説明を始めた。 最初の男は、嫁の前の会社の常務で、嫁との出会いは嫁が専門学校時代にやっていた、パーティーコンパニオンのバイト。 業界の集まりだか、なんだかのパーティーがあった時に、嫁がコンパニオンとして行っていて知り合った。 俺は嫁から、学生時代にそんなバイトをしていたなんて話は聞いていない。 嫁と常務の関係は、すぐに始まったようだが、ただそれは援助とか、愛人契約といったものではなかったらしい。 デザイナー志望だった嫁が、就職のために関係を持った、ってのが実際のところみたいだ。 759: 名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/02(土) 20:58:43.03 ID:中津川きーーーーーーーーーーたーーーーーーーーーーーーーーーーーwww760: 中津川 ◆jIzn4ThRRKxt:2011/04/02(土) 20:59:38.71 ID:そして嫁は、その男のコネで元の会社に就職する。デザイン部門に。 本来なら、嫁の成績や才能で入れる会社は、ほとんど無かったようだ。 そして、その男との関係は2年ほど続く。別れは男のほうから。 男の社内的な立場も考えないで、繰り返し自分をデザイナーとして重要な仕事がしたいと迫る嫁に、男が疲れた。 嫁には、デザイナーとして確かな足場を築くには、決定的に才能が足りなかったそうだ。 別れはかなりもめたらしい。なんとか社内での後ろ盾を失うまいとする嫁が、必死で食い下がった。 しかし、嫁との関係に疲れきっていた常務は、なんとか宥めすかして穏便に別れようとしたらしい。 すると最後には嫁は、ホテルで撮影した写メをネタに家族と会社にばらすと言って脅迫した。 常務には弱みがあった。嫁と交際していた2年ちょっとの間に、一度嫁を妊娠させて中絶させたことがあったから。 結局常務は、嫁に500万払うことと、その後も社内で嫁を優遇することを約束して、なんとか嫁と手を切った。 この話をミンミンは、その常務に会って直接聞いてきた。 ミンミンが、嫁の元会社の常務あてに電話して、○○さんのことについて調べているので、話が聞きたいと言うと、 当然ながらかなり渋ってたそうだが、500万の入金と写メの話を持ち出すと、しぶしぶ会うことを承知した。 そして、嫁の結婚前の話でもあるので、この話を絶対に表ざたにしないことを条件にして聞かせてくれた。 761: 中津川 ◆jIzn4ThRRKxt:2011/04/02(土) 21:00:40.44 ID:そして常務は、当然に嫁がその後に付き合った、直属の上司の話もある程度は知っていて、話してくれた。 その上司は、社長の遠縁、いとこの子供にあたるそうで、そこそこ仕事は出来るが、あまり評判は良くないらしい。 当然に既婚で中学生と小学生の子供二人。社内では嫁とのことは公然の秘密だったらしい。 常務が言うには、「後ろ盾を失ったあの娘が、多分自分から近づいたんだと思いますよ。あの娘はそういう娘です」 だそうだ。 それでその常務との話は終わり。そしてミンミンがその上司が社内にいるなら呼んで欲しいと頼むと、